リップ溝形鋼とCチャンネルの違いとは?意味、読み方、使い方、規格を解説!


リップ溝形鋼とCチャンネルは同じ鋼材?違いを解説

リップ溝形鋼(りっぷみぞがたこう)とCチャンネル(しーちゃんねる)は、実際には同じ鋼材を指します。違いは名称の使われ方だけで、鋼材メーカーの規格上では「リップ溝形鋼」と記載されています。

一方で、建築の実務では断面形状がアルファベットの「C」に似ていることから「Cチャンネル」と呼ばれることが多いです。


リップ溝形鋼と溝形鋼の違い

リップ溝形鋼と溝形鋼は見た目が似ていますが、フランジ(断面の端)の形状に違いがあります。

項目リップ溝形鋼溝形鋼
フランジ形状フランジの先端に「リップ」が付いているフランジにリップがない
剛性リップ部分により剛性が高い剛性が低く軽量化に適している
主な用途建築物の母屋や胴縁軽量トラスや小梁

リップ溝形鋼は溝形鋼よりも剛性が高く、下地材として利用されることが多いのが特徴です。


リップ溝形鋼とCチャンネルの読み方

名称読み方
リップ溝形鋼りっぷみぞがたこう
Cチャンネルしーちゃんねる
溝形鋼みぞがたこう
軽量形鋼けいりょうかたこう
山形鋼やまがたこう

建築現場では「Cチャンネル」という名称が一般的に使われるため、現場用語を覚えておくと便利です。


リップ溝形鋼(Cチャンネル)の用途

リップ溝形鋼は、建築物の母屋や胴縁といった下地材として使用されることが一般的です。これらの部材は、建物の屋根や壁を支える重要な役割を果たします。

  • 母屋: 屋根材を支える構造材。軽量で高剛性なリップ溝形鋼が適しています。
  • 胴縁: 壁材や外壁を固定するための下地材。Cチャンネルの剛性が役立ちます。

これらの用途では、リップ溝形鋼の軽量性と剛性が設計効率を高める重要な要素となります。


リップ溝形鋼(Cチャンネル)の規格

リップ溝形鋼は、建築用の軽量形鋼として規格化されています。下図に代表的な寸法と性能を示します。

規格幅(mm)高さ(mm)厚み(mm)用途
C-75×40×2.375402.3軽量壁の下地材
C-100×50×2.5100502.5屋根下地や胴縁
C-150×65×3.2150653.2強度が必要な母屋

規格に基づく寸法や強度は、設計の安全性施工効率を向上させます。


まとめ

リップ溝形鋼とCチャンネルは同じ鋼材で、名称が異なるだけです。

建築現場では「Cチャンネル」という呼び方が多いものの、鋼材メーカーのカタログでは「リップ溝形鋼」と表記されています。溝形鋼や他の形鋼との違いを理解し、それぞれの特徴を活かした設計や施工に役立てましょう。