単純支持梁(Simply Supported Beam)にに三角形分布荷重wが作用するが作用する場合の最大曲げモーメントを、簡易解法と弾性曲線方程式の2つのアプローチを用いて解説します。
1. 簡易解法
三角形分布荷重を受ける単純支持梁の最大曲げモーメントは、公式を用いることで簡単に求めることができます。
公式
最大曲げモーメントは次の式で表されます:
\[ M_{\text{max}} = \frac{w L^2}{9} \]
計算プロセス
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合力の計算
三角形分布荷重の合力は次のように計算されます:
\[ F = \frac{1}{2} w L \]
合力の作用点は三角形の重心位置にあり、左端から \( \frac{2L}{3} \) の位置に作用します。
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反力の計算
反力はモーメントのつり合いを用いて計算されます:
\[ R_A = \frac{w L}{3}, \quad R_B = \frac{2w L}{3} \]
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最大曲げモーメント
最大曲げモーメントは梁の中央付近で発生し、以下のように計算されます:
\[ M_{\text{max}} = R_A \cdot \frac{2L}{3} – \frac{1}{2} w \cdot \left(\frac{2L}{3}\right)^2 \]
式を展開すると:
\[ M_{\text{max}} = \frac{w L}{3} \cdot \frac{2L}{3} – \frac{1}{2} w \cdot \frac{4L^2}{9} \]
\[ M_{\text{max}} = \frac{2w L^2}{9} – \frac{2w L^2}{18} = \frac{w L^2}{9} \]
2. 弾性曲線方程式を用いた導出
次に、弾性曲線方程式を用いて最大曲げモーメントを計算する方法を説明します。
2.1 弾性曲線方程式の定義
梁のたわみを記述する基本式は以下の通りです:
\[ EI \frac{d^2 y}{dx^2} = M(x) \]
ここで、
- \( EI \):梁の曲げ剛性
- \( M(x) \):位置 \( x \) における曲げモーメント
- \( y(x) \):梁のたわみ
2.2 曲げモーメントの式
三角形分布荷重 \( w \) を受ける梁の曲げモーメント \( M(x) \) は、以下のように位置 \( x \) に応じて定義されます。
\[ M(x) = R_A x – \int_0^x w \cdot \frac{x}{L} \cdot dx \]
積分を計算すると:
\[ M(x) = R_A x – \frac{w}{2L} x^2 \]
2.3 最大曲げモーメント
中央付近での最大曲げモーメントを計算します:
\[ M_{\text{max}} = \frac{w L^2}{9} \]
3. 比較:簡易解法と弾性曲線方程式
以下に2つの解法を比較します。
解法 | 特徴 | 結果 |
---|---|---|
簡易解法 | 公式を直接適用して簡単に計算できる | \( M_{\text{max}} = \frac{w L^2}{9} \) |
弾性曲線方程式 | 理論に基づき詳細な解析が可能 | \( M_{\text{max}} = \frac{w L^2}{9} \) |
4. 結果まとめ
ピン-ピン支点梁における三角形分布荷重 \( w \) による最大曲げモーメントは以下の通りです:
\[ M_{\text{max}} = \frac{w L^2}{9} \]
この結果は、梁の設計や荷重解析において基本的かつ重要な知識です。三角形分布荷重の解析方法を理解し、設計に役立てましょう。