LGS(軽量鉄骨下地材)の概要と特徴
LGSの特徴
LGS(Light Gauge Steel)は、主に内装工事に使用される軽量鉄骨下地材の略称です。オフィスや商業施設の間仕切り壁や天井の下地材として広く利用されています。軽量ながらも高い強度を持ち、施工性に優れていることから、現代の建築業界で欠かせない素材です。
LGSはその名の通り軽量で、木材よりも運搬や取り扱いが容易です。
また、JIS規格に基づいて寸法や形状が統一されており、効率的な施工が可能です。一方で、耐久性においても優れており、湿気やシロアリの被害を受けにくいのが特長です。そのため、長期的な維持管理においても優位性があります。
LGSの構成
ランナー
- 壁の上下端に取り付ける部材。
- 壁下地を固定するためのガイドとなり、天井や床に固定されます。
- 形状はC型が多い。
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スタッド
- ランナーの間に垂直に取り付ける部材。
- 壁の強度を支える主要な構造材。
- 一般的にランナーに差し込み、一定の間隔で設置(通常450mmまたは600mmピッチ)。
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天井下地材
- 天井のフレームを作るための部材で、LGS構造に組み込まれることが多い。
- 主に野縁受けや吊りボルトが使用される。
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コーナービード(Corner Bead)
- 壁の角部分を補強する部材。
- 石膏ボードやパネルと併用して耐久性を向上させる。
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接合部品
- ボルト、ネジ、クリップなど、各部材を固定するための金具。
- 接続方法は設計や施工条件によって異なります。
主な用途
LGSは主に以下の用途に用いられます:
- 壁の下地材:商業施設や住宅の間仕切り壁の骨組みとして。
- 天井の下地材:天井仕上げ材を支える構造材として。
特に石膏ボードなどの仕上げ材を取り付ける際の基盤として多用されます。
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メリットとデメリット
- LGSの利点はその施工性の高さと耐久性です。部材が規格化されているため、現場での作業が効率化されます。また、金属製のため木材のように湿気で劣化する心配が少なく、防虫処理の必要もありません。
- 一方で、デメリットとしては現場での微調整や加工が木材に比べて難しい点が挙げられます。また、防錆処理をしっかり行わないと、環境条件によっては錆の発生リスクがあるため注意が必要です。
まとめ
LGSは、軽量性・強度・耐久性・施工性のバランスが取れた建築素材で、現代の内装工事において非常に有用です。適切な設計・施工と防錆対策を施すことで、効率的で長寿命な建築構造を実現できます。