バウシンガー効果(Bauschinger Effect)とは、主に金属が塑性変形した後、応力の方向を逆にすると、逆方向の降伏応力が低下する現象を指します。
この効果は、金属の内部に生じる結晶構造の変化や転位が影響しています。
- 現象の概要
- 金属に一方向の応力を加えて塑性変形を起こした後、応力を逆方向に加えると、逆方向の降伏応力が低下します。
- 内部の残留応力や転位の偏りが原因です。
- 影響
- 金属材料の成形加工、疲労設計、振動解析などにおいて重要な影響を与えます。
- 特に自動車部品や航空機構造など、繰り返し荷重を受ける部材の設計で考慮されます。
- 応用例
- 冷間加工や繰り返し荷重を受ける金属部品の設計において、強度や寿命を評価する際に考慮されます